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2017-12-26

【01】権利の話

ノーマライゼーションって知ってますか?

要するに超簡単に言ってしまうと
・障害の有無に関わらず、すべての人が「普通に」「平等に」暮らせる社会を実現させる
・障害者と健常者は区別される事なく社会生活を共にするのが正常で望ましい
という考え方です。

性教育以前に障害児/者教育をする上で、障害児/者の人権についてなかなか理解に至らないという現状があります。
でも、障害者にも人権がありますし、勿論選挙権だってあるんです。
「障害者権利条約」にも記載されているし、国連でも定められています
そもそも日本国憲法で全ての国民に人権は保障されていますよね。
2003年には支援費制度も導入されましたが、重度知的障害者や精神障害者の生活保障は実現していません。

これは特別扱いをして欲しいという訳ではなく、
普通の権利を持っているというだけの話です。

障害者の人権を語る上で全ての指針となっているのが
「私たち抜きで私たちのことを決めないで」
当然のことですね。

さて、障害児(者)の性教育をする上でも、この人権が重要になります。
人権があるという事は、健常者と同じ権利を持っているという事です。
当然その中には
「恋愛をする権利」
「結婚をする権利」
「性交渉をする権利」
「子どもを作り育てる権利」

なども含まれます。
どんなに重度の障害を持っていても、人権があるんです。

しかし、実際はどうでしょうか?
多くの特別支援学校(以下:特支)では基本的に恋愛禁止の所が多いです。
一般就労を目指すなら恋愛禁止!というルールがある所もあります。
逆に恋愛OKとしておきながら、電話もメールも手紙も、家への訪問も、デートもダメという訳の分からないルールがある所も…。
これ、冗談ではなく本当にあるんですよ。
どうやって恋愛をするんでしょう?
このルールでは恋愛をするのは難しいでしょう。

正直これは「恋愛禁止」と同じです。
ここに人権は存在すると思いますか?
これは立派な人権侵害です。
でもこれがまかり通っているのだから、日本の特支は異常に見えますよね。

当然ですが恋愛関係の差別もしてはいけません。
恋愛をする事も、障害の有無に関わらず、人としての権利だからです。

電話もメールも手紙も家への訪問もデートも、勿論セックスもする権利も持っています。
ここで大切なのは、恋愛のし方、相手への態度、行動、触れ合う事のルール、避妊方法などの教育であって、愛し合う二人を引き離す事ではありません。

誰か特別な一人を愛せるなんて素晴らしい事ではありませんか?

他人を好きになる為には、実はいくつものハードルを越えなければなりません。
私達はそれを自然に行っていますが、知的障害を持つ人にとってそれは大きなハードルです。
その人が特別大切な人になるには、様々な「好き」の成長が必要です。

人として人を好きになり、友人関係を築き、その場に居る人に恋愛感情を抱き、離れていても好きな人、大切な人に変わって行きます。
健常の人にとっては自然に出来る事も、コミュニケーションに障害がありその一つ一つを乗り越えるのが大変な人達にとってそれは高いハードルを一つずつ越えていく事になります。

このような成長をして初めて、特別な一人の愛する人と思える人が出来るのです。
凄い事ではないですか?
障害者でも、勿論別れはあります。
結婚もあれば離婚もあります。
障害者は聖人君子ではありませんからね。

そしてくっつくにしても別れるにしても支援が必要な場面が多々ありますし、喧嘩もすれば仲直りもします。
こんな当たり前の権利を彼らは持っているのだという事を大前提に、今後コラムとして様々な性について学んだ事を書いていこうと思っています。

 

SLLカルミア代表:堀井理絵

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